町おこしのため、始まった佐野ラーメンの歴史。はじまりは大正時代と言われています。 全国各地に広がるご当地ラーメンの中でも佐野ラーメンの特徴とはなにか、ラーメンはどうやって出来るのか、工場の説明と一緒に紹介していきます。
大正時代に始まったとされる青竹打ち製法という麺打ちのなごりが今も色濃く つるりとなめらかな麺は平たく、ちぢれているのが特徴で、水分が多いため、 コシがあり、やわらかめの麺が多くなっています。スープは透き通った透明色、 あっさりとしたしょうゆ味が主流です。
- 小麦粉
- 食塩
- 水
- かんすい
ラーメンやうどんは中力粉または準強力粉 (中力粉〜強力粉の中間の粉) と呼ばれる小麦粉で作られます。 “かんすい”を入れずに作ると うどん “かんすい”を入れて作ると ラーメン “かんすい”を入れて、蒸し上げると 焼きそば になります。 かんすいはアルカリ性の水で、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムでできています。
工場に入る前にスタッフは真っ白な白衣に着替え、手洗い消毒を行います。食品を扱うので衛生管理は重要です。エアーシャワーと呼ばれる風を浴びて服についたほこりや髪の毛を吹き飛ばします。 作業前にアルコール消毒と手袋をして、作業開始です!!
@混ぜる
小麦粉、食塩、水、かんすいをそれぞれ計量してミキサーと呼ばれる大きな機械に入れて混ぜ合わせます。 ミキサーは工場の中でも一番大きな機械です。 麺はナマモノであり、イキモノです。 季節によって気温や湿度を見ながらスタッフが混ぜる水の量を調整します。
Aのばす
ミキサー混ぜ合わせた材料を練り合わせ、ロールに巻きつけて粗麺帯(あらめんたい)という形にします。このロールを圧延機(あつえんき)にかけてのばしていきます。初めは1cmほどの厚みのあるロールですが1.5〜2mmほどの厚みになります。
B切る
圧し延ばされたロールは機械で設定した長さにカットされてベルトコンベアーで運ばれていきます。 機械のカッターでカットされる時に佐野ラーメンの平たく手でもんだようなちぢれた麺になります。 途中、金属探知機や計量器の上を通ったりして、スタッフの目でチェックされながらベルトコンベアーで移動します。
C熟成
ベルトコンベアーで運ばれてきた麺は、最後にひとつずつ機械で木箱に詰められていきます。 麺は生物(ナマモノ)であり、生物(イキモノ)です。 出来立ての麺はまだ生地が落ち着いていないので、生地を休ませて熟成させるために冷蔵庫で冷やします。
麺が出来上がったらいよいよ出荷のための包装です!! スーパーマーケット、ラーメン屋さん、おみやげやさん…… 工場では色々な場所にラーメンを届けています。 届けるお店によって色々な袋やパック、箱にラーメンを包装していきます。工場で作っている麺はすべて一次加工品と呼ばれる生めんなので、袋詰めの時にも衛生管理には気を使います。
出来上がった商品は、箱につめて、冷蔵庫つきのトラックでお店に運ばれていきます。 「佐野一番ラーメン」のトラックは現在、栃木県を出発地にして関東圏内を走っています。 通信販売を通して工場直送で出来立てのラーメンを全国各地のお客様のもとにお届けするサービスも行っています。
佐野市には10件以上の大小さまざまな製麺工場があります。 マルウチ食品では機械によって青竹打ちに近い「手もみ風」の麺づくりを行っています。 工場で作る麺は、すべて生麺であること。それがわたしたちのこだわりです。 出来るだけ、食品添加物を使わないラーメンを作ること。それがわたしたちの仕事です。 一度食べると違いの分かる麺。 生麺にしか出せないおいしさと、素朴な素材の味をたくさんの方に知ってもらい、味わってもらうために、わたしたちはラーメンを作り続けています。